ある日のお話です。
1人のスタッフから、「院長にお話したいことがあります」と言われました。
お昼の時間でした。
彼女は勤続14年目の歯科衛生士です。
まさか・・・
一瞬、悪い方に考えてしまっていました。
「この話は是非院長にお話したいと思いまして・・・」
「はい。どうしましたか?」
「私今日患者さんに泣かされました・・・」
「え?どうしたの?」聞くと、長く当医院に通って下さっているTさんについてでした。
Tさんは80代の女性。
1本の歯の治療と義歯の修理が終わり、定期的なメンテナンスに戻ったばかりでした。
Tさんは美味しくお食事を摂れるようになり、大変喜んでおられました。
私達も、ご自分のお口で食べることの大切さと喜びを、Tさんを通じて改めて感じました。
通常、当医院ではメンテナスで通って下さる患者さんに、担当の歯科衛生士がつきます。
Tさんは久しぶりにそのスタッフに会ったようでした。
「あなたにまた出会えて本当に良かった・・」
Tさんはそのスタッフに伝えたそうです。
「私、嬉しくて思わず泣いてしまいました」
「そう、嬉しい言葉だね。僕も嬉しいよ・・」
私はスタッフからそんな宝のようなエピソードをたくさん聞きます。
歯科医院として患者さんに喜んでいただけていること。
患者さんの喜びを自分の喜びと感じられるスタッフと働けることに、感謝する毎日です。